シリーズ①岩手県大槌町　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おぼんに帰省した折り、被災地大槌町をたずねました。大槌町は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　釜石市のとなりに位置する風光明媚な小さな町で、井上ひさしの　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小説「吉里吉里人」のモデルになった所です。山と湾に囲まれている　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ため津波が大あばれして、千人以上の犠牲者を出してしまいました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　被災後すぐには行けなかったのですが、被災された人たちの「きてくれ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ること、わすれないことが復興につながる」の声に後押しされてたずね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ました。車で峠をぬけると海の見える平地に出ました。そこは一見　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　造成が終わった跡地のようで、静けさに包まれていました。一角に瓦　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　礫の山がなければ被災地とは思えないくらいでした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魚市場のあった所まで歩いて行くと、目の前の海で親子連れが釣り　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　をしていました。青い空、静かな海、緑濃い山、津波がなければ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　とても住みやすい場所に思えました。　２０１２．８　　　

シリーズ②宮城県・松島・南三陸町　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　震災から６年が過ぎました。「在京花巻ふるさと会」の復興支援バス　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ツアーに参加して、久々に被災地をおとずれました。松島では船で島　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巡りをしましたが、津波の爪あとはなく美しい風景が戻っていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかし、石巻の日和山公園に着くと景色は一変、復興に向けての工事　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　が盛んに行われていました。南三陸町も高台移転と低地部のかさ上げ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　工事の真っ最中でしたが、港は活気を取り戻しつつあると感じました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　歴史的にも、過去に何度も津波にあいながらも、その度に力強く立ち向　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かう地元の人々に感銘を受けます。宿泊したホテルから眺めた日の出が　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　美しく、そこに暮らす人々のためにも、安心して日の出を眺められる日が　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　くることを願います。２０１７．９